2019年12月19日
篝火花 シクラメン
篝火花・シクラメン
シクラメンの 学名はラテン語のCyclamen persicum (シクラメン・ペルシカム)で、ギリシャ語の回転するkyklon(英語Cycle)が語源。和名は篝火花ーかがりび ばなという。
西欧では「アルプスのスミレ」と呼び、古くから塊茎部の澱粉を食用とされた。豚が球根を掘り起こし食べていたのでSows bread「豚のパン」とも呼ばれたが、何とも花には似合わない。
大航海時代には船舶用の食材でもあったが、じゃがいもの出現で外された。日本では、ある植物学者が「豚の饅頭」と翻訳したため、明治初期頃は「豚の饅頭」とも。
その後、 植物分類学の牧野富太郎博士が新宿御苑に勤めていた時、歌人で社会活動家の九条武子が、牧野博士に「これは篝火(かがり火)が燃えている様ですね」
と言った。それで和名が品のある「篝火花」となった。冬から春にかけて咲き、今が真っ盛り。現在では、ブルーの花色が希少性が高く人気がある。
青色は、高橋康弘氏とサントリーフラワーズとのコラボ生産で、 「青い花」シリーズとして、これまでに青いカーネーション「ムーンダスト」や世界初の青いバラの「アプローズ」などを
生み、青い花シリーズの第三弾がシクラメン。実際には紫であるが、この世界、難しいブルーの花作りは大いなる願望のようだ。
今年もまた植物園のシクラメン展を観たが「江戸の青」が人気投票で1番人気。形や色の濃淡が少しずつ違う「胡蝶」 「月下」 「瑠璃王」 「晴天」などもあり、同じブルーでも多彩。
花言葉は、「遠慮」「気後れ」「内気」「はにかみ」。シクラメンの花が下向きで恥じらっているからと言う。ところで、どの花もシクラメンと同じように、雨から花粉を守るために下向きに咲いているのだが、、。
ピアス フェアリーピコ
江戸の青 スクリュースターピンク
きょうの音楽
モーツァルト レクイエム ニ短調 K. 626
フランス国立管弦楽団
フランス放送合唱団
指揮:ジェームス・ガフィガン
(1979年生まれ、アメリカ ニューイングランド音楽院)
ソプラノ : マリタ・ソルベルグ(オスロ国立オペラ芸大、ノルウェー音楽アカデミー)
メゾソプラノ: カリーヌ・デシェイス(フランス パリ国立音楽院)
テノール : ジョセフ・カイザー(カナダ モントリオール)
ベース : アレクサンドル・ヴィノグラードフ(ロシア モスクワ音楽院)
2017年6月29日サン・ドニ・フェスティバルの一環としてサン・ドニ大聖堂から生中継されたコンサート。モーツァルト未完のレクイエムが懐かしくなって調べていると、このフランス放送合唱団の素晴らしい演奏に出会った。
指揮者もアリア歌手も、みんな出身国が違っているのもさすがフランス。年末の第九にも決して負けないモーツァルトの名曲レクイエムが、新世代の人達による自然な演奏で心地よく聞ける。
Mozart : Requiem (Orchestre national de France / James Gaffigan)
姫路植物園 シクラメン展
この記事へのコメント
シクラメンの和名は、「篝火花」ですか。さすが九条武子、ほんとうに品がありますね。
「・・・ところで、どの花もシクラメンと同じように、雨から花粉を守るために下向きに咲いているのだが、、」おっしゃる通りですね。(⌒∇⌒)
カテドラルでレクイエムを聴くと、また格別でしょうね。画像からも聖堂の雰囲気が伝わってきて、気持ちがいいです。
クリスマスも終わりお正月まで後僅か、日本の年末風情は、何とも言えない雰囲気でいいものです。シクラメンは昨年末も取り上げていて重複で済みません。花のないこの季節には助かります。植物園で火のような真っ赤な鉢植えシクラメンを買ってきました。赤は元気づけてくれます。
「カテドラル」って大聖堂のことなんですね。ノートルダム大聖堂もカテドラルだそうだし、あちらこちにあるようです。サン・ドニ大聖堂はパリ北部の郊外だとか、、、調べてみていい勉強になりました。演奏会場のステンドグラスがチラチラ見えます。ここで結婚式でもすれば、凄い。
フランス演奏のレクイエムの合唱は本場のドイツ演奏ばかり聞いているせいか、とっても新鮮に聞こえました。先月から抗がん剤治療を中止しています。今日病院でホスピス病棟入院手続きをしてきました。来年1月中頃に入れるかどうかです。おかげ様で食欲が出ているのは高南の梅干しと甘酒です。ほんとうにありがとうございました。